3本の足で少しずつ動く、3本の爪で物をつかむ。動き自体は普通のロボットのようであるが、その見た目はぬいぐるみのようで優しささえも感じる。「三脚クモ形ソフトロボット」の制作者に迫る。
3本の足で少しずつ動く、3本の爪で物をつかむ。動き自体は普通のロボットのようであるが、その見た目はぬいぐるみのようで優しささえも感じる。「三脚クモ形ソフトロボット」の制作者に迫る。
鈴木:布や綿、糸といった材料は普段ロボットに用いられることは少ない素材ですね。こういった材料によって、やわらかいロボット、ロボットアームを作ることができました。
鈴木:もともと、生き物のような動きをするロボットを作りたいと考えていました。そこで、生き物の特徴が何かを考え、「柔らかい"袋"で出来ていること」「腱と筋肉を使った直線運動で動いていること」の2点に着目してそれを模倣するようなロボットにしようと考えました。
適度な柔軟性と強度を兼ね備えた材料を探した結果、布と糸なら実現できるのではないかと考え、試作を重ねました。
鈴木:柔軟性があることはもちろんですが、金属やプラスチックの部品に比べてサイズや硬さを自在に変えられることがありますね。安価で誰でも作れるといったこともありますね。
鈴木:CADを使った設計やArduino・サーボモータを使った制御はもちろん、アイデアや設計を考えるうえで機械系での様々な学びが役立ちました。
例えば、「生き物のような動き」という漠然とした目標を実現するためには、目標を細かい要求機能に分解し、設計解を考え統合するという思考過程が求められます。この力は、設計工学などの授業やスターリングエンジン製作などの実習を経て培われたものだと思います。
鈴木:ソフトウェアでもハードウェアでも、自分が作りたいと思ったものを自分の思い通りに作れるようになるのが機械系のいいところだと思っています。
何かを作ることに興味がある人は、ぜひ機械系への進学を考えてみてください!